2014年3月20日木曜日

弟の死36

 かわいそうなことをした。悪いことをした。

 この言葉に尽きる。


 次男が中2の修了式だった。
 そういえば、私が実家を離れ高校からの寮生活に入ったのは弟が中2のときだった。

 あの頃は弟のことを考えていなかった。
 勝手に実家を離れ、さみしい気持ちはあったが自由だった。

 それは、引き換えに、弟の苦難を与えた。
 祖父の後妻と母の確執の中で、弟はさみしさと孤独の中にいたのだろう。
 居なくなって気づく情けない姉。
 全てが弟の犠牲の上に成り立っていた。

 どんなに辛かっただろうか。
 どんなにあやまっても取り返しはできない。

 弟の後ろ姿しか写っていない携帯写真に「会いたい」と願う。

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