2010年12月27日月曜日

流される力

 泉正人さんの経験を書かれた本。
 《思考信託》という考え方のマニュアル本。
 『行動』の裏にある『思考』をまねる=流される。
 結果を出している人には行動があり、行動の裏には必ず思考が隠されている。
 行動だけを真似しても、その人の様になれない。なぜなら、その人の行動には実績や経験があるから。思考をまねしていくことで、その人の経験を早く学ぶことが出来る。
 〔信託世間〕は、世間一般が認めているものに流されてみること。
 〔指南信託〕は、コーチや先生に流されてみること。
 〔思考信託〕のトレーニングとして前の2つを捉え、今までに自分ではない新しい世界を体験することで、成功体験をしてみる。
 身近にいる《トラスティ》・・・思考信託したい人、をみつけ、思考信託のフレームワークを実践することで、今までにないスピードで成長しましょうという内容でしょうか。
 意味のない〈我〉を通して失敗をくりかえす今時の私達に素直になることが大事だよと、そして、大人になったらトラスティになれる人物になろうよ!と。
 みんなで成長しようよ!!という啓発本に今日もはまっている私です。

女子高生ちえのMBA日記

 甲斐荘正晃さんの女子高生ちえシリーズ。
 今流行のドロッカー本に対抗か?なんて思って読みました。
 野球部のマネージャーがドロッカー・・・は読んでないです・・・・。
 MBAって、まったく畑違いの職業の私には、輝かしいキャリアに思えまして、頭の隅に入っていればいいかなあ位のものではあります。
 出来れば、現場監督の旦那に読んで欲しいですが。
 本自体は、読み進めやすく、解りやすかったです。
 専門用語自体も、主人公に合わせて、素人の私にも理解できる範囲です。
 実際の勉強においてはこんなものではないことは創造できますが。
 『黒猫ワンタ』の一口メモの解説も復習できていいです。
 マネジメントの本は色々ありますが、実際行動にどこまで落とせるかにかかっていますね。
 私のこの場合SWOT分析や、《孫子》への興味が今後実践と興味に続きそうです。

2010年12月14日火曜日

目からハム

 イタリア語通訳の田丸公美子さんのエッセイ集。
 タイトル『目からハム』は日本語の『目からうろこ』のイタリア語訳だそうです。なんともユーモアの感じる訳でしょうか。
 田丸さんの文章は、とにかく面白い。
 イタリア人の気質について、イタリア語の同時通訳としてのエピソード、イタリア人の友人達との関係などなど、今までの経験談・体験談を、ユーモアのわたに包みつつ、赤面することもストレートに楽しく読み進めることができる。
 私がシモネッタこと田丸さんを知ったのは、故米原万里さんのエッセイだったが、ロシア語の通訳であった米原さんが、シモネッタと命名するほどの(シモネタ)上手の田丸さんは、イタリア・イタリア人に憧れ、生粋の日本人気質のご自分を《イタリア化》してきたのではないでしょうか・・・。
 少なくとも、文章や、息子さんとのやり取りを読んでいると、そう感じる。
 著書『ドラゴン姥桜』のなかの親子関係も流石だが、この本の中のエピソードも笑える。
 現役で同時通訳を続ける著者の絶え間ない努力を感じ、真摯に向かう姿に脱帽し読み終えた。

2010年12月10日金曜日

空き家再生ツアー

 岸本葉子さん
 人気エッセイストの初の小説です。
 アラフォー!50代の女性が主人公の短編小説。
 私より少~し先輩のお話ですが・・・大切なのは一期一会ですね!!
 独身の、様々な事情を背負った女性達の話の中で、徐々に確信した言葉です。
 『袖振りあうも多生の縁』ですか・・・こんな言葉は今では死語になっていますよね。身体の一部がぶつかっただけで睨んで来るのが今時の反応ですから。
 それでも、この年齢になると分別もつき、配慮も身についてきます。私は未だに「そういうことかぁ」と後でうなずくってこともありますが。
 同じような境遇の人や、ともすれば知らずに済んだ事柄にぶつかったとき、この物語の登場人物のような反応は出来るか?とか、そういう対応もありか!とか、その一言を言わずにいられるあなたは「なんて大人なんだ!」とおもったり。
 来年の私の格言は『一日の怒りを忍びて、百日の憂いを免れる』ですから!!!

2010年12月9日木曜日

15分あれば喫茶店に入りなさい

 斉藤孝さんの効率・集中力倍増術。
 『喫茶店タクティクス』と命名した喫茶店での仕事術・勉強術の詳細を公表とのこと。
 隙間時間の使い方で、塵も積もれば何とやらということでしょうか。
 斉藤さんは、平均すると週に10回以上、30年続けているそうです。
 喫茶店の利用の仕方など、様々な対象別にかかれています。
 色々なことができるよ!と紹介しています。
 時間を区切って何かを行なう、ストッポッチの効用や周りの目があるからだらだらしない、自宅の書斎との区別や、必要最小限のもので気を紛らわされないなど。良い点を上げています。
 仕事の合間に喫茶店を使う人には、喫茶店で仕事や自分と向き合う、掘り下げるなどの必要を説いています。打ち合わせや勉強にも最適な空間で現に斉藤さんも『論語』の現代語訳を喫茶店でやりきったとのこと。
 喫茶店の使い分け、席の取り方など具体的です。
 私は主婦ですが、スタバやドトールサンマルクカフェもなく雰囲気のある喫茶店も近所にはないけれど・・・マックがあります!
 マックであとがきを書いていた斉藤さんに刺激うをもらい、パート帰りに自分の足元を確認し、心や頭の中を整理し、やる気のスイッチをオンにしていこうかなと思いました。

 
 

2010年12月7日火曜日

人の心をひらく技術~仕事と人生が変わる「聞き方」「話し方」

 ノンフィクションライターの小松成美さんの本。
 中田英寿、イチロー、中村勘三郎、そしてYOSHIKI、そして多くのアスリートのインタビューを実現しているインタビューのプロが、〈人の心を開く特別な技術はないけれど、人の心を開く術は存在する〉と今までの経験を書かれている。
 1ST:人の心をひらくマナー
     理解しあうために『聞く』
     そのためにはマナーとフラットな心が大切である。
     会話の主役はあくまで相手である。自分を解ってもらいたいではなく、どんな人にも必ず話したい    ことがあることを理解し、聞くことの楽しさを知ろう。
 2ST:会話を深めるスキル
     相手のタイプを見極める。
     『常識と観察眼』で言葉をすくい上げ、相手の心を想像しながら修正しながら、見極めていく。
     会話は、聞く人間の内面が問われる行為であり、いい聞き手になるには、自分を豊かにすること    が大切で、心の豊かさは「どれだけ好奇心を持っているかに正比例するのではないかと著者は     言っている。
 3ST:コミュニケーション力をあげる
     お互いが理解し合うには時間が必要だと承知すること。
     コミュニケーションのレベル、タイプと、コミュニケーションの質はいつもイコールではない。
     どんなレベルの話題でも、お互いが信頼でつながっていれば、それはかけがえのない人間関     係なのだ。
 《ブラックノート》なる自分の思いを隠すことなく書きとめるノートで、『自己内対話』すなわち自分の孤独と対話することで、自分を見つめ、自分が変わっていくことが大事なのだと書かれている。
 真摯に何かに向かう姿には、見る人読む人に心からの感動を与える、素直に感じ・自分を振り返る、足元をみることの大切さを学んだ。

それでも僕は結婚しない

 今や家電俳優として名高い、細川茂樹さんが長年の構想から生み出した処女小説。
 少し前に公開インタビューを見に行き、「これからこのような事を考えている」と話していた中の1つに、小説の発表があった。
 現実となり、「家電の情報やらためになる事が書いてある」と話していたので、読んでみた。
 家電については、家電のセールスマンが主人公というのでよく出てきたが、こんな家電もあるのか!と思う場面は確かにあるが、主人公の立場や感情表現にこの家電かぁー?
 どこそこに散りばめられた家電情報は、家電を知らないアラフィーには少ししつこかった。
 若い人たちには、そこから読み取る情報があるのかもしれない。
 恋人からの逆プロポーズから始まる物語。
 今時の人物像いっぱいのストーリー。
 結婚を真剣に考える若い女性は、登場人物 涼子 の姿に自分を重ねるのだろうか?
 上手くいくかどうかは、男性の懐の大きさに、違いない!!
 とうなずく、既婚・子持ち・アラフィー女性の意見です。

2010年12月4日土曜日

ステーキの横のクレソン

 市村正親さんの自伝エッセイ。
 生い立ちから俳優としての覚悟まで、前向きで、一貫した明るさを感じる内容です。
 市村さんといえば、篠原涼子の年の離れた旦那さんという紹介のされ方がありますが、演劇好きの中では、「劇団四季の市村さん」という覚えられ方が確かにありました。
 私も、四季の看板といった印象を持っていました。 
 とても尊敬し、大好きなご両親の思い出やご健在であるお母様への想いに感心し
 小さな頃の市村さんの一人っ子としての「一人っ子気質」の育ち方にうなずき、
 四季のなかで、様々な役を演じ、多くの大俳優・大女優と競演し、自分という役者を作り上げていった道のりには、今必要なことを自分なりに精一杯ぶつかっていく姿があってこそなのだと感じました。
 その四季の時代に鹿賀丈史さんと出会い、エリートで太陽の鹿賀さんはステーキ、それに対し、ステーキの横のクレソンは主役ではないかもしれないけれど、そこに欠かせない存在=それが僕と位置付けています。
 そんな言葉の数々を貰ったのは、四季の浅利慶太さん。
 人から何かを教えてもらうのであれば、待っていてはいけない=というのが市村さんの信条らしい。
 自分から浅利さんの懐に飛び込み、たくさんの教えを・言葉を貰ったと書かれています。
 その信条を貫き続けている市村さんだからこそ、輝き続けているのだと思えます。
 篠原さんと結婚し、かわいい息子さんとの代えがたい日々、穏やかな日常を垣間見ている感覚になります。
 生涯一俳優として演じていく覚悟を語り、出会いを大切にし、新しい自分にも向き合う市村さんのプロフェッショナルらしさを感じられる一冊です。

 
 
 

正欲  朝井リョウ

 >作家生活10周年の著作。  大学生作家・サラリーマン作家と言われていた頃があったなと思う。  『正欲』  読み終わり考える。  読み取りの苦手な私は何が正しいのか?  作者の意図と違う感覚だと恥ずかしいと。  明日、死にたくない人の流れに乗るために思う。  このブログも登場人...