2015年5月19日火曜日

月命日

 何回目の月命日か。
 来月は誕生日がある。
 この世で迎えられなかった、50歳。

 弟がなくなってから、新聞のお悔み欄に目が行く。
 今日も5人載っていたが、皆80歳以上だった。

 後悔を背負って生きていく。
 これからの私の人生はそういう人生。
 今まで挽回できると思っていたけれど、そういう機会は訪れないことがあると思い知った。

 先日のTVで、瀬戸内寂聴さんが「長く生きることは、大事な人が亡くなっていくという悲しい事柄に向き合わなければいけない」というようなことを言っていた。
 多くの体験は人の理解を深めてくれるとも。

 私は自分の悲しみから抜け出せず、人に共感するところまでいけない。
 切ないとは思っても、やはり自分の後悔に苛まれ続ける。

 この世という言葉をよく想う。

 この世では絶対会えない弟。

 あの世で会うまで待っていてくれるのか。
 早く生まれ変わって、この世で逢えたら・・・。

 これからどう生きたらいいのか解らないでいる。

 休みの日に出かけられない。
 弟は毎週出かけていた。
 生き急いでいたように。
 でも、外国には行ったことはなかった。
 弟の部屋の日本地図には今まで行ったルートが記されている。
 日本中2,3周したと母は言っていたが、広い世界に連れて行ってやりたかった。
 パスポートの写真が見たかった。
 弟の残した花や景色の写真を見ながら、PCでまとめる作業を手伝うことくらい出来たのにと思う。。

2015年5月4日月曜日

花燃ゆを見ていて感じた自分の気持ち

 自由になったと思わんか?
 そんな風に思った気がした。

 弟がなくなったとき、アンビューマスクを押され、心マッサージをされていた弟が、帰ってこないと確信してしまった瞬間、私は弟の苦悩を思いそう自分が勝手に考えた。
 勝手な考えだと今思う。
 
 理解のある姉でありたかったけれど、本心も聞き出せない浅はかな姉でしかなかった。

 NHKの番組で直指庵を詣でる人たちの苦悩を書いたノートの内容の中に一瞬出た「もっと話したかった、姉さんと」という書き込みに胸を突かれる思いだった。

 そうなんだ、もっと話したかっただけなんだ。
 私の後悔はそれに尽きる。

 わかったふりをし続けて、何もわからないまま会えなくなった。
 馬鹿な姉だ。それだけだ。

正欲  朝井リョウ

 >作家生活10周年の著作。  大学生作家・サラリーマン作家と言われていた頃があったなと思う。  『正欲』  読み終わり考える。  読み取りの苦手な私は何が正しいのか?  作者の意図と違う感覚だと恥ずかしいと。  明日、死にたくない人の流れに乗るために思う。  このブログも登場人...