2014年3月19日水曜日

弟の死35

 月命日。
 もう2か月たった。

 実家に行こうという気持ちはあるが、なんとなく疲れてしまっている自分がいる。
 今日は息子が行ってくれた。
 私の代わりと言っておくように話す。

 弟が亡くなり実家の継手がいなくなった。
 私に家を継げと言うが、一応長男で同居中。
 
 それ以外にも問題はあるが、素直に受けられない。

 親子して介護や老後の不安を抱えたままの状況は暫く続くだろう。
 私は「任せておきなよ」などと言えない。


 弟が望んだようにするのが当然なのか。
 私のジレンマは鬱積していきそうだ。
 昔の日記が出てきて、読んだ。
 親への不満がいっぱい書いてあった。

 今の両親には私の胸のうちなどなんの意味もない。
 逆縁に悲しむ親。ただそれだけ。
 私に期待する方向には行けない。まだ。

 弟が生きていたら楽だったのに、と。
 思う私はやっぱり弟の犠牲の上で胡坐をかいていたんだ。
 そう思う。
 弟は何の期待もしていなかったのだろうか。
 それでも期待して、そのたびに私が裏切ってきたんだと思う。
 弟の後ろ姿が浮かぶ。
 声を掛けたい気持ちを伝えられないまま、伝えられなくなってしまった。

0 件のコメント:

コメントを投稿

正欲  朝井リョウ

 >作家生活10周年の著作。  大学生作家・サラリーマン作家と言われていた頃があったなと思う。  『正欲』  読み終わり考える。  読み取りの苦手な私は何が正しいのか?  作者の意図と違う感覚だと恥ずかしいと。  明日、死にたくない人の流れに乗るために思う。  このブログも登場人...