2014年1月26日日曜日

弟の死4

 自分より不幸な人と比べて、弟の死を納得させる気分にはならない。
 悔しい出来事が自分の努力や配慮でどうにもならないことはわかっている。
 だけど、意味がある死なんて存在するのか。

 人柱なんて、いらない。

 悲しむ人、惜しむ人がいるから受け入れようなんて、出来るわけない。

 家族それぞれ色々あるんだ。

 人に理解されないであろう事情や、言い出しにくい事情や。

 意地と体裁はある程度社会生活をしていたら仕方なく表出してくる。

 それでも、
 姉として出来たであろうことから逃げてきた私への天誅。
 ひどすぎる。


 弟の未来は断ち切られ、親の未来も消えた。
 私の未来はいばらの道となり、
 あがくことさえできない。

 「出来るだけ家に来てやって。」皆がそういう。
 私のやるせない思いはどこで吐き出せばいいのだろうか。
 両親の悲しみや失望や溢れる思いをすべて受け入れられる程の器や余裕は私にはない。

 自分の涙はしょんない涙。
 親に比べたらそうなるのかもしれない。
 でも、後悔だけが先立つ思いに答えてくれる声がほしい。

 そう思うのはお門違いなんだろうか。

0 件のコメント:

コメントを投稿

正欲  朝井リョウ

 >作家生活10周年の著作。  大学生作家・サラリーマン作家と言われていた頃があったなと思う。  『正欲』  読み終わり考える。  読み取りの苦手な私は何が正しいのか?  作者の意図と違う感覚だと恥ずかしいと。  明日、死にたくない人の流れに乗るために思う。  このブログも登場人...