2014年4月5日土曜日

弟の死41

 昼過ぎに母から電話が来た。
 私の長男は今日こちらにくるのかと。
 切羽詰まった感じがし、息子に聞くとバイト帰りの息子は今から友人と映画に行くとのこと。
 実家に行く約束をしていたらしいが、以前からの友人との約束を忘れていたらしい。

 仕方なく急きょ私が実家に行くことにした。

 母は「急に寂しくなって、泣きながらいた」
 と話す。
 何も言えない。
 その切実感は電話でも感じた。
 娘である私は行動するしかない。
 
 実際に親は息子を亡くし、混乱から抜け出せない。
 私も混乱の中にいる。
 でも、子供を亡くした母や父に「私がいる」ともいえない。
 違うのだと思う。

 息子は未来を託せる存在で、娘は期待通りにはいかなかった。
 私は期待に応えられない。


 なぜなら、両親が信じるものが信じきれないから。
 

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