本を読めるようになってきた。
桐野夏生さんの『だから荒野』
荒野を選んで生きてきた老人の言葉に、弟を重ねた。
弟が選んで生きてきたんだと思うことができた。
私にとっては荒野そのものの弟の一生。
私や親が干渉することを拒んできた弟の生き方だった。
それを今さらこうするべきだったというのはお門違いかもしれない。
それでも後悔は消えないけれど、少しの慰めをもらった。
柳田邦男さんの『悲しみは真の人生の始まり』な中には、真の癒しについて実体験に基づいた言葉が書かれていた。
思わず涙が出た。
逃げようとしていた浅はかな自分に気づいた。
私は桐野さん曰く、「痛い目に遭ったことのない怖いもの知らず。」
この姉の姿は弟にどう映っていたのかが怖かっただけなのだ。
だから、弟がどうだったのかが気になるのだ。
自分の本性は自分勝手なままだったことを思い知った。
2014年4月12日土曜日
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